時は平成時代、世界征服を企む心優しき大魔王 マッド菜園ティストHI-Dの日常は
発芽苗をダンゴムシに皆殺しにされたことで一変した…
近年オークションなどでダンゴムシやワラジムシなどというムシですらない害虫がそこそこの値段で取引されているのが目立つ
ただこの触ると丸まる鼻クソみたいな甲殻類は外来種だとされているのだ。
中には落ち葉しか食べない可愛い虫ケラだと思っているお嬢さんもいるかもしれないが
そこの奥さん、あなたが蒔いた種から出た芽、双葉が根元から無くなっていくつかただの棒みたいになってることはありませんか?
そう、それがドゥアングォムシの仕業なのです!
発芽したばかりの芽の双葉を集中的に狙うわけですから、人間で言えば生まれたばかりの赤ん坊の首をもいでいくようなものですね。
菜園の首狩り族、それがダンゴムシの正体です。
更にブドウの木を登り花や芽を食害することもあります、日本の野生植物の減少に少なからずダンゴムシの原因もあるでしょう。
捕殺隊の皆さんはまずダンゴムシが赤ん坊の首を狩る時間
夜8時〜10時を目安にパトロールを開始して下さい。
夜が活動時間なのは鬼と同じです。
昼間どんなに探しても見つからないダンゴムシが、夜中になると鉢にいて食害していることも多いので
昼間にパトロールをしたからと安心していると夜の間に被害が拡大するので注意。
見つけたら潰すのが手っ取り早いが、ダンゴムシは曲がりなりにも甲殻類であるため乾燥には非常に弱い。
瓶などのツルツルした面は登れないので、捕まえたら瓶に入れて放置すれば数日で全滅する。
ダンゴムシに似た仲間で体が柔らかいワラジムシがいるが、ワラジムシもイチゴやキイチゴの芽や果実を食害するため、ダンゴムシ同様に捕殺することが望ましい。
なにより見た目がフナムシに似て気持ち悪い。
ダンゴムシ同様に植物に大きな被害を与える上弦の害虫にナメクジと呼ばれることもあるスライムがいる。
RPGではスライムは雑魚中の雑魚だが、現実世界でも塩や爪楊枝で退治できる雑魚だ。
ただし、1日に数十匹捕殺しても減らない場所も多く、数が多い分被害は大きい。
スライムはイチゴの果実や花、そしてダンゴムシと同じく発芽したばかりの芽をよく食害する。
アブラナ科の野菜、ナス科の野菜の葉を食べてしまうことも多い。
スライムは嗅覚が鋭く、肥料としてよく使われる油かすに誘引される。
つまり油かすを肥料として鉢の上に置いているそこの旦那さんは、知らず知らずのうちにスライムにエサをやっているだけになっている可能性も高い。
油かすは少し土に埋めた方が良いだろう。
他にはウリ科の枯れ葉やキノコなどに強力に誘引されるため、カボチャの枯れ葉や乾燥キノコで誘き出して捕殺するのも良いかもしれない。
同じように公園で違法に猫にエサをあげている人が放置したエサによく集まるため
野良猫へのエサやりはもっと厳しく罰するか、初島とか国内でも決められた場所でのみ可能とするのが良いと思う。
手を汚さずにスライムを捕殺したい場合、金属のピックなどで串刺しにしていくのが良いと思うが、竹串で刺していき最後にビニールに入れてゴミ箱に捨てても良い。
最も手返しが良いのは先が尖りやや幅広なピンセットだ。ネイル用などで見つかるタイプ。
この形状であればありとあらゆる害虫を捕殺しやすい。
押し付ければ斬れるし突けば刺さる、そしてつまめば潰れるのだ。
強くつまめばちぎれるため、つまむと暴れて逃げようとするイモムシ類には、はじめから強くつまめば対処できる。
そう、つまり害虫駆除の日輪刀のようなものだ。
誰が言ったか植木鉢の白い悪魔と呼ばれる害虫がいる。
植木鉢の赤い彗星として知られるハダニよりも厄介な害虫だ。
発生すると根を食われて植物が死んでしまうため、予防や植え替え時の捕殺は徹底したい。
柑橘、バラ科、ブルーベリーなどに発生しやすく、ジャガイモやカブを食害することも多い。
ダイアジノンという薬で殺すことができるが、バラ科は薬害で枯れやすいので注意が必要だ。
コガネムシにお悩みの諸君、実は予防は簡単で鉢の表面に砂利を敷くことで産卵を防げる。
コガネムシの成虫はブドウの葉を食べるため、ブドウがある家は特に注意が必要になる。
ただ、コガネムシの幼虫は触れたものに噛みつく習性があるため噛まれる危険がともなう。
それを応用して、小さい容器に何匹か入れておけば自分たちで噛み合って滅びてくれるので、捕まえたら無理して潰さずに小さい容器に集めると良い。
そして数々の家庭菜園を滅ぼしてきた邪悪な害虫ヨトウムシの出番だ。
これはありとあらゆる植物を食害し、暴れる力が強いため天敵にもやられにくい。
特にナス科の野菜の被害が大きいが、時としてキイチゴやブドウなどを食害することもある厄介な害虫である。
ナメクジ、ダンゴムシ、コガネムシ、ヨトウムシ
これを菜園の四大害虫と呼んで差し支えないだろう。
ハダニやアブラムシも厄介だが、これらのように植物を枯らすまでいくことは少なく、アブラムシの厄介な部分はウイルスを媒介することに尽きる。
名前の通り夜中に多くの植物を食害し、昼になると地中に隠れるため見つけにくい。
害虫が見当たらないのにかなりの食害がある場合はほとんどがこれの仕業である。
早期発見早期捕殺が望ましい。
地域により発生頻度は異なるが、年末年始あたりに見られる害虫、カガミモチにも注意が必要だ。
鉄砲虫とも呼ばれ、大切に育てた木に穴をあけて中を食害してしまう害虫である。
カガミモチのなかでもクワカミキリはイチジクに高頻度で発生するため、イチジクは株立ちにしておくと良い。
ただ、古代ローマでは人気の食材でありバターやニンニクと相性がよい。
味はフォアグラをまとった柔らかいカニという感じだがナッツのような甘味が強い。
加熱しすぎて破裂すると味がなくなるため、破裂する前に加熱を止める必要がある。
このように菜園には様々な害虫が現れるが、そんな害虫をエサにする捕殺隊傭兵部隊もやってくる。
傭兵なのでどこかで見つけてきて雇っても良いだろう。
ナメクジを食べるKGB部隊には縞模様で長大なミスジコウガイビルと小型で機動力のあるクロイロコウガイビルがいる。
ミスジコウガイビルは岩の下などに多く、おそらくミミズを主に食べているのだろうが、クロイロコウガイビルはブドウの葉に登りナメクジを捕食していることも多い。
ただ1つ注意事項があるとすれば
KGB部隊の卵は野生ブドウに似るため、ブドウだと思って拾っておくと中からわらわらとヌメヌメしたベビーが生まれてくる。
コウガイビルのエケチェンは1つの卵から数匹生まれるため、虫嫌いな美少女だったら卒倒するかもしれない。
美少女じゃなかったら知らない。
イモムシ類が多く発生する年には、どこからともなく雨の神ウドリルがやってくる
美食家、北大路魯山人が1日何匹も食べていたほど美味いらしいが、持っている毒が苦味を持つため皮を剥がすときに流水するなど工夫が必要なようだ。
雨の神ウドリルはダンゴムシのような味が無さそうな害虫でも喜んで食べるため、菜園に降臨した際には手厚くもてなすと良いだろう。
なぜだかよく家の庭のブロックの穴にハマって冬眠してるウドリルがいるが、もしかしてブロックの中は温かいのだろうか?
ちなみに雨の神ウドリルという名前は小学校で飼ってたヒキガエルの名前で、同級生のよっちゃんがつけたから名前の由来は不明だ。
小学校2年生の頃から始まった雨の神ウドリル信仰である。
よっちゃんは自衛隊の幹部候補生みたいな学校行ったらしいけど、元気にしてるだろうか。
一見するとネギを食害するタネバエのようなウジ虫が時々菜園で発生することがある。
白くて透き通る体がスライムのようだが、実はアブラムシや、小さいイモムシを食べるヒラタアブの幼虫である。
特にイモムシを食べた後の個体は体内に緑色が見えるため、葉を食べた害虫だと思われて殺されることが多い。
僕は悪いスライムじゃないよ。
一昔前に話題になったが作者が体調不良で休載してるらしい宇宙ゴキブリを退治する仮面ライダーみたいな漫画で有名になったアシダカグモ
素早く追いかけてゴキブリを食べるとされるが、実際はハエトリグモのような待ち伏せをしていることが多く
杭や植物に登り、下を向いて下から登ってくるヨトウムシを食べることが多い。
ヨトウムシが多い菜園ではどこかからアシダカグモを雇ってくるのが良いだろう。
ついでにゴキブリも食べてくれるかもしれない。
じょうじ じょじょうじ…
テントウムシ
中国では若い娘という意味のクーニャンと呼ばれるというが、
アブラムシをムシャムシャ食べる様はアブラムシから見たらまるで怪獣のようだろう。
ただ、アブラムシの中には増えすぎると天敵を呼ぶフェロモンか何かを出してわざと食われる種類もあるという。
テントウムシの良い所は幼虫も成虫もアブラムシをよく食べることで、生物農薬としても利用されている。
中でもヒメカメノコテントウはアブラムシ以外にも多くの害虫を食べてくれるため、ヒメカメノコテントウが菜園に現れたら崇め奉るのが良い。
ただ素早くアクティブなテントウムシなので、危険を感じるとすぐに飛び去ってしまうので注意が必要だ。
さて、みんなは今年の害虫対策は万全だろうか?
もしも絶対に食害されたくない特別なものがあるならコレを真似すると良い。
この結界は竹串とシンクの三角コーナー用のネットと輪ゴムだ。
全て百均で手に入る。
あとはまぁ
種を蒔け、さすれば与えられん
ということですね。