カテゴリーアーカイブ: 小話

流れる季節の真ん中でふと食べたくなるときもあるだろう、せわしくすぎる日々の中に豊かさを演出してくれる嗜好品、それがメロンだ。 同じくウリ科の果菜として並び称されるスイカはどのスイカでもスイカ味だが、メロンは品種ごとに全く異なる。 そこに俺は夢を描く。 普通、日本の人々がメロンとして思い浮かべるのはア…

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クサイチゴ、それは森の赤い妖精。 昔々、神様が宇宙を作り その中に様々な星と最後に地球を作った そして地球にいくつかの島を作り、そこに自分を模した人形を設置して完成としようと考えた。 だが、不注意で人形を落としてしまい あわてて息を吹きかけてホコリを落とした。 神様はあわてていたのでその息が強すぎて…

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野生のウ○コ、いやとぐろを巻くヘビである。 日本には多くのヘビが生息しているが、基本的には毒性がないナメラ属のヘビが多い。 ただマムシやハブなど危険なヘビもいるため十分な注意が必要だ。 うちの本家がある石川県の能登では昔、マムシに噛まれたら毒が回らないように、噛まれた部位の肉をえぐる応急措置が普通だ…

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かつてフランスにはマリー・ナントカネットとか言う女王がいた。 彼女が好んで飾りとしてつけていた花がジャガイモだったというのは有名な話だが ジャガイモの花粉はほとんど機能していないものが多く、全くつかないか成功しても30花に1果くらいしか果実をつけない場合も多い。 フランスでは18世紀にアントワーヌ・…

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時は平成時代、世界征服を企む心優しき大魔王 マッド菜園ティストHI-Dの日常は 発芽苗をダンゴムシに皆殺しにされたことで一変した… 近年オークションなどでダンゴムシやワラジムシなどというムシですらない害虫がそこそこの値段で取引されているのが目立つ ただこの触ると丸まる鼻クソみたいな甲殻類は外来種だと…

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イタリアンで重宝される高級食材のひとつにポルチーニがある。 日本でもよくヤマドリタケモドキがとれるが、このヤマドリタケモドキのことをポルチーニの偽物、ポルチーニほどではないが美味い などの表現がよく見られる。 実はポルチーニとはヤマドリタケに近縁な4種のキノコの総称であり、その中でも日本でよくとれる…

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ぽっとでた ぽっとでた つくしんぼ というロックな曲で有名なツクシのお話し ツクシとはスギナという植物が胞子を飛ばすための器官、人間でいうとつまり谷垣ニシパ風に言えば勃起だ。 スギナは土地をアルカリ性にする役割を持つ植物だが、乾燥に弱く乾燥すると胞子が発芽しない。 ゆえに川沿いや、草の生い茂る平地に…

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アケビ、それは野山のささやかなおやつ… という時代は終わり、最近では山形県産だかがスーパーやデパートでも手に入る。 画像の個体もその種子から生まれたものだ。 結実まで5年を要した。 その中で最も優秀な個体で熟しても口が割れにくく、日照りが良ければ濃紫に色づく。 ただ、日陰の果実は色がつかないため、完…

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キノコの話しをすると細かい方々はキノコにハッキリとした同定は出来ないという。 つまりイボセイヨウショウロ ではなくイボセイヨウショウロ(広義)と書く必要があるということだ。 確かにイボセイヨウショウロの中には80g近いものから5グラムほどのものもある。 そして数十メートル離れただけで若干香りの質が異…

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ミカン、それはこたつと共に日本人には欠かせないもの… うちこたつないけど。 そんなミカンの話をしていこうと思う。 いや、そんなミカンの中でも古代に渡来し、日本の南西諸島に根付いた島ミカンたちの話だ。 奄美大島で単純に島ミカンと呼ばれるものには2系統あり、片方は通常のミカンとサイズが変わらず、もう片方…

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